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残業代未払いで労基は動く? できること・できないこと。弁護士との違いは?

更新日:2026年10月21日
公開日:2026年10月21日
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残業代未払いで労基は動く? できること・できないこと。弁護士との違いは?

労基(労働基準監督署)は、会社に労働基準法違反の疑いがあれば、調査を行ったり、是正を求めたりする機関です。未払い残業代について相談・申告することもできます。ただし、労基が労働者の代わりに未払い残業代を計算し、会社と交渉してお金を取り立ててくれるわけではありません。

また、相談すれば必ず調査に入ってもらえるとも限らないため、労基に動いてもらうには証拠をそろえるなどの準備も大切です。残業代を実際に回収したい場合には、労基への相談だけでなく、弁護士への依頼を検討した方がよいでしょう。

今回は、残業代が未払いになっている方に向けて、労基にできること・できないことや、労基に動いてもらうためのポイントをベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

目次

  1. 1、労基(労働基準監督署)にできること・できないこと
    1. (1)労基の主な役割は「会社への是正指導」と「調査」
    2. (2)労基は、個人の残業代の回収・代理交渉はしてくれない
    3. (3)相談・申告をしても、すぐに調査が行われるとは限らない
  2. 2、労基に動いてもらうためにすべきこと・注意点
    1. (1)労基を動かすには客観的な証拠!そろえておくべき資料リスト
    2. (2)電話やメールでの相談より「窓口での申告」が確実
    3. (3)在職中でも会社にバレずに相談・申告できる?
    4. (4)労基の指導に従わない会社や、時効(3年)のリスク
    5. (5)退職を考えているなら、可能な範囲で退職前に証拠を確保する
  3. 3、自分の残業代は請求できる?|固定残業代・名ばかり管理職のケース
    1. (1)「固定残業代(みなし残業)」だからといって超過分が出ないのは違法
    2. (2)「管理職だから残業代ゼロ」は適法? 名ばかり管理職の可能性
    3. (3)正確な残業代を知りたい場合
  4. 4、弁護士は、「実際の回収」まで踏み込める
    1. (1)弁護士と労基の違い
    2. (2)労基では約50万円といわれたものの、600万円を回収した事例
    3. (3)労基では解決できず、証拠もなかった状態から480万円で和解した事例
  5. 5、遅延損害金を請求でき、訴訟(裁判)では付加金が認められることも
    1. (1)遅延損害金とは?
    2. (2)付加金(ふかきん)とは?
    3. (3)遅延損害金と、付加金の違い
  6. 6、残業代未払いの相談は、労基より弁護士へ!

1、労基(労働基準監督署)にできること・できないこと

残業代が支払われていない場合、労基(労働基準監督署)へ相談・申告することで、会社に対する調査や是正指導につながる可能性があります。

ただし、労基の役割は、労働基準法などに違反している会社を監督し、違反状態の改善を図ることです。労働者一人ひとりの代理人となって、未払い残業代を回収する機関ではありません。

まずは、労基がどこまで対応してくれるのかを整理しておきましょう。

労働基準監督署とは 労働基準監督署の役割 厚生労働省の出先機関として、労働基準法・労働安全衛生法などの労働関係に関する法令を守らない企業を取り締まるための機関 全国で管轄する企業の監督や労災の手続きなどを行う【メリット】無料で相談できる【デメリット】個人的な労働トラブルには対応できない 相談しても対応してもらえないことも 労働基準法違反をしている会社を取り締まり、行政指導を行うことが、労働基準監督署の本来の役割なので、残業代請求・不当解雇・ハラスメントなど、個人的な労働問題を相談しても代わりに解決してくれるわけではありません ベリーベスト法律事務所
  1. (1)労基の主な役割は「会社への是正指導」と「調査」

    労基は、労働基準法などのルールが会社で守られているかを監督する行政機関です。
    残業代の未払いも労働基準法違反にあたるため、労働者からの申告をきっかけに調査へ進むことがあります。

    調査では、労働基準監督官が会社へ立入調査を行ったり、会社関係者に労基への出頭を求めたりして、タイムカードや賃金台帳などの資料を確認し、事情を聴き取ります。
    そこで残業代の未払いが確認されれば、是正勧告などを行い、未払い分の支払いを含めた改善を求めるのが一般的な流れです。

    さらに、是正勧告を出して終わりではありません。
    その後、違反が改善されたかを確認するため、再び会社を監督する「再監督」が行われる場合があります。

    それでも是正されないなど、重大・悪質な事案については、労働基準監督官が捜査を行い、事件を検察庁へ送検することがあります。

  2. (2)労基は、個人の残業代の回収・代理交渉はしてくれない

    労基の指導をきっかけに、会社から未払い残業代が支払われるケースはあります。

    実際、令和7年に労基が取り扱った「賃金不払事案(未払い残業代以外の事案も含む)」2万2605件のうち、2万1731件(96.1%)では、労基の指導により賃金の全部または一部が支払われています。

    ただし、労基の役割は、労働基準法違反を調査し、会社に是正を求めることです。
    労働者の代理人として未払い残業代を請求し、会社と交渉して回収するわけではありません。

    そのため、労基へ申告しても、必ず未払い残業代を全額回収できるとは限らない点に注意が必要です。

  3. (3)相談・申告をしても、すぐに調査が行われるとは限らない

    労基には、残業代の未払いだけでなく、長時間労働や労働災害など、さまざまな相談・申告が寄せられています。
    その数は全国で膨大なため、相談・申告をしたすべての案件について、必ずすぐに立入調査などが行われるとは限りません。

    中でも、タイムカードや給与明細などの証拠が乏しく、法令違反の事実を確認しにくいケースでは、直ちに調査へ進まない可能性があります。

    そのため、労基への相談だけで解決を待つのではなく、できるだけ早く動いてもらえるよう、申告の仕方や事前の準備を工夫することが大切です。

2、労基に動いてもらうためにすべきこと・注意点

労基に相談するのであれば、未払い残業代があることを具体的に説明できるよう準備しておくことが大切です。
ここでは、労基への相談を無駄にしないために押さえておきたい5つのポイントを紹介します。

  1. (1)労基を動かすには客観的な証拠!そろえておくべき資料リスト

    労基に具体的な対応を求めるうえで、まず準備したいのが残業の事実を裏付ける証拠です。

    たとえば、次のような資料が役立ちます。

    • タイムカード
    • シフト表
    • 業務日報
    • 給与明細
    • 雇用契約書
    • 就業規則
    • 業務メール
    • パソコンのログイン・ログアウト履歴
    など

    タイムカードなどを会社が管理していて手元にない場合も、そこで諦める必要はありません。

    • 出勤・退勤時刻や仕事内容を毎日メモする
    • 業務メールを保存する

    などの方法で、今から記録を残しておきましょう。

    「いつ、どのくらい残業したのか」を具体的に示せる状態にしておくことが、労基への申告だけでなく、その後の残業代請求でも役立ちます。

  2. (2)電話やメールでの相談より「窓口での申告」が確実

    電話やインターネットで労基に話を聞いてもらうだけの「相談」と、労働基準法等違反について行政指導・是正を求める「申告」は異なります。

    申告の方法
    「申告」は、管轄の労働基準監督署への来所のほか、電話、文書その他の方法でも行うことができます。来所した場合には事情を確認できるため円滑になる場合がありますが、管轄署への直接訪問が申告の必須条件というわけではありません。
    申告を契機として、労働基準監督官が臨検または事業主等の来署による調査を行い、法違反が認められれば是正指導を行うことがあります。

    申告する際には、会社名や所在地、残業代が支払われていない期間や状況などを具体的に伝え、タイムカードや給与明細などの資料があればあわせて提出できます。

    「いつ、どのような残業代の未払いがあったのか」を具体的に示せるよう準備しておきましょう。

  3. (3)在職中でも会社にバレずに相談・申告できる?

    労基への相談や情報提供は匿名でも可能です。
    一方、自分自身の未払い残業代について行政指導を求める「申告」をする場合には、氏名や連絡先などを確認されることがあります。

    会社に知られたくない場合
    なお、会社への調査にあたって自分の氏名を明かさないでほしいと希望を伝えることはできます。会社に知られることが心配な場合は、申告時に担当者へ相談しておきましょう。

    もっとも、申告者の秘匿を優先すると調査が一般的・全般的となり、個別の申告事項の詳細確認や違反確認が難しくなる場合があります。

    匿名でも絶対にバレないとは言い切れない
    ただし、匿名にすれば絶対に会社へ知られないとは言い切れません。
    たとえば、特定の部署や従業員だけに起きている残業代トラブルであれば、調査の内容から申告者を推測される可能性があります。

    不利益な取り扱いは禁止されている
    もっとも、会社が労基への申告を理由として労働者を解雇したり、その他の不利益な取り扱いをしたりすることは、労働基準法で禁止されています。

  4. (4)労基の指導に従わない会社や、時効(3年)のリスク

    労基へ申告しても、未払い残業代を必ず回収できるわけではありません。
    是正勧告には裁判の判決のような強制力がなく、会社が支払いに応じないケースもあるためです。

    また、残業代には消滅時効があります。
    2020年4月1日以降に支払期日が到来した賃金は、消滅時効期間が法律上5年ですが、経過措置により当面は3年とされています。
    時効は、それぞれの賃金の支払期日から進行します。

    労基に相談している間にも時間は経過します。
    任せきりにせず、証拠を集めながら、時効が迫っている場合には残業代請求の手続きも進めることが大切です。

    残業代の時効については、こちらのコラムで詳しく解説しています。

  5. (5)退職を考えているなら、可能な範囲で退職前に証拠を確保する

    残業代が支払われなければ、会社に不満をぶつけたくなるかもしれません。
    しかし、準備をしないまま会社と対立すると、証拠を確保しにくくなったり、その後の交渉が難しくなったりするおそれがあります。

    退職を考えている場合も、タイムカードや業務メールなど、残業を裏付ける資料をできるだけ先に確保しておきましょう。
    退職後は社内システムなどにアクセスできず、証拠を集めにくくなるためです。

    もっとも、証拠が十分にないからといって、残業代請求を諦める必要はありません。
    労基だけでは回収まで進まない場合も含め、弁護士へ相談することで解決につながる可能性があります。

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3、自分の残業代は請求できる?|固定残業代・名ばかり管理職のケース

・「固定残業代が給料に含まれている」
・「管理職だから残業代は出ない」
などと会社から説明され、請求を諦めている方もいるかもしれません。

しかし、こうした理由だけで残業代が一切発生しなくなるわけではありません。
ここでは代表的な2つのケースについて詳しくみていきましょう。

  1. (1)「固定残業代(みなし残業)」だからといって超過分が出ないのは違法

    固定残業代とは、一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含めて支払う仕組みです。
    制度そのものは違法ではありません。

    ただし、基本給など通常の賃金と固定残業代が明確に区別され、何時間分の残業代としていくら支払われているのかがわかるようになっている必要があります。

    また、実際の残業代が固定残業代を上回った場合、会社はその差額を追加で支払わなければなりません。
    そのため、「固定残業代を払っているから、何時間残業しても追加分は出ない」という扱いは認められません。

    さらに、要件を満たさず固定残業代が無効になれば、その金額は残業代を支払ったものとして扱われず、未払い残業代が生じる可能性があります。

    みなし労働時間制と固定残業制の違い 【みなし労働時間制】労働時間が増減しても給与は同額※事業場外みなし労働時間制または裁量労働制 【概要】実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ定められた労働時間を働いたとみなす制度【残業代が支払われるか】状況によっては支払われる・みなし労働時間が法定労働時間(1日8時間、週40時間)を超えている場合・深夜労働・休日労働を行なった場合など【固定残業代制】残業時間が増減してもあらかじめ定められた一定時間内の残業であれば給与は同額【概要】実際の労働時間にかかわらず、あらかじめ定められた固定の残業代が支払われる制度【残業代が支払われるか】超過分は支払われる あらかじめ定められた残業時間を超過して働いた分の残業代は支払われる ベリーベスト法律事務所
  2. (2)「管理職だから残業代ゼロ」は適法? 名ばかり管理職の可能性

    「店長になった途端、残業代が出なくなった」というケースも注意が必要です。
    会社で店長や部長などの役職に就いていることと、労働基準法上の「管理監督者」にあたることは同じではないからです。

    管理監督者に該当するかどうかは、経営者と一体的な立場で重要な仕事や判断を任されているか、出退勤について十分な裁量があるか、役職にふさわしい待遇を受けているかなどから実態に即して判断されます。

    管理監督者の定義 【1】職務の重さ 会社の経営方針や業績に直結する、高い職責を担っている【2】責任・権限の重さ 部門運営や人事等、重要事項の決定や実行に関与し、経営者と一体となる責任と権限を有している【3】勤務態様 労働基準法の労働時間・休憩・休日に関する規制になじまない働き方をしている【4】待遇 賃金などについてその地位にふさわしい待遇を受けている 管理監督者 経営者層:①〜④の条件を満たす働き方をしている 経営者層が管理監督者にあたるケースが多い 管理監督者ではない 役職者(課長以下) 一般労働者(一般社員・パート・アルバイトなど):①〜④の条件を満たさない働き方をしている労働者 役職者であっても、管理監督者ではないケースが多い ベリーベスト法律事務所

    名ばかり管理職に要注意!
    肩書だけが管理職で、実際には上司の指示どおりに働き、勤務時間も自由に決められないのであれば、いわゆる「名ばかり管理職」として残業代を請求できる可能性があります。

    また、労働基準法上の管理監督者に該当する場合でも、深夜労働に対する割増賃金の規定は適用されます。
    そのため、「管理監督者ならどのような時間帯に働いても割増賃金が一切発生しない」というわけではありません。

  3. (3)正確な残業代を知りたい場合

    固定残業代が有効なのか、管理監督者に該当するかの判断や、正確な残業代の計算は専門的な知識が必要です。

    「自分も請求できるのでは」と思ったら、勤務記録や給与明細などを持参して弁護士へ相談し、請求できる金額を確認してみるとよいでしょう。

4、弁護士は、「実際の回収」まで踏み込める

自分に未払い残業代があるとわかっても、会社がすんなり支払ってくれるとは限りません。
特に、手元に十分な証拠がない場合や、会社が残業時間・金額を争っている場合は、自力での回収が難しくなるでしょう。

  1. (1)弁護士と労基の違い

    そこで頼りになるのが、労働者の代理人として会社に残業代を請求できる弁護士です。

    弁護士と労働基準監督署の違い 【弁護士】依頼者の代理人として、依頼者の労働問題の解決を図ること 個人的な労働トラブルの相談:対応できる 費用:かかる 問題への対応:依頼者の代わりに対応してくれる※証拠集めなどは依頼者の協力が必要 【労働基準監督署】労働基準法違反をしている会社を取り締まり、行政指導を行うこと 個人的な労働トラブルの相談:対応できない 費用:かからない 問題への対応:自分で対応しなければならないケースが多い

    労基の目的は、労働基準法等に違反する会社を取り締まり、行政指導によって改善を促すことです。
    これに対して、弁護士は依頼者の代理人として、個人の残業代を回収するために動くことができます。

    たとえば、会社に勤務記録などの開示を求め、証拠をもとに未払い額を計算したうえで支払いを請求します。会社が金額を争うのであれば、そのまま交渉を任せることも可能です。
    それでも解決しなければ、労働審判や訴訟対応も任せられます。

    このように「会社の違反を是正してもらう」のではなく、自分に支払われるべき残業代を実際に取り戻したい場合には、弁護士への依頼が有力な選択肢といえるでしょう。

    実際にベリーベスト法律事務所では、労基への相談だけでは解決できなかったものの、弁護士への依頼によって数百万円の残業代を回収できたケースもあります。

  2. (2)労基では約50万円といわれたものの、600万円を回収した事例

    30代男性のAさんは、3年間にわたり月100時間を超える残業をしていました。
    しかし、手元にあったタイムカードは6か月分だけ。
    労基へ相談したところ、約50万円しか請求できないとの回答を受けました。

    そこでベリーベスト法律事務所へ依頼し、弁護士が会社に残りのタイムカードの開示を求めたところ、勤務記録を入手することに成功。その結果、最終的に600万円の残業代を回収できました。

    手元にある証拠だけで判断せず、会社が保有する資料まで確認することで、回収額が大きく変わった事例です。


  3. (3)労基では解決できず、証拠もなかった状態から480万円で和解した事例

    30代男性のBさんは、朝8時から22時近くまで働き、休日出勤もしていましたが、残業代が支払われていませんでした。

    労基へ相談したものの、自分で会社へ残業代を請求するよう案内され、さらに手元にはタイムカードなどの勤務記録もありませんでした。

    ベリーベスト法律事務所へ依頼した後、弁護士が会社にタイムカードの開示を請求。開示された記録から残業代を計算して交渉した結果、480万円を支払ってもらう内容で和解が成立しました。

    「証拠が手元にないから請求できない」とは限りません。
    会社側に残されている勤務記録を取得できれば、そこから残業時間を立証し、回収につなげられる可能性があります。


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5、遅延損害金を請求でき、訴訟(裁判)では付加金が認められることも

未払い残業代を請求するときは、残業代そのものだけでなく、支払いが遅れた分の遅延損害金も請求できます。

  1. (1)遅延損害金とは?

    会社が本来の支払日に残業代を支払わなかったことに対する「遅れて支払うことへのペナルティー」のようなお金のことです。

    ・会社に在職している期間
    民法で定められた法定利率である、年3%の遅延損害金が発生します。

    ・会社を退職した日の翌日以降
    賃金の支払いの確保等に関する法律という法律に基づき、特例として年14.6%という高い利率が適用されることがあります。
  2. (2)付加金(ふかきん)とは?

    また、訴訟(裁判)になった場合には、法定時間外労働・法定休日労働・深夜労働に対する割増賃金について、裁判所が未払い額と同額までの「付加金(ふかきん)」の支払いを会社に命じることがあります。

    付加金とは
    悪質な会社に対して「未払い残業代(法内残業代を除く)と『まったく同じ金額』を上乗せして払いなさい」と裁判所が命じる、倍返しのペナルティーのような制度です。
    付加金の請求は、違反があったときから3年以内です。

    たとえば、未払いの残業代(法内残業代を除く)が100万円あった場合、裁判所が認めれば、ペナルティーとしてさらに100万円の付加金がプラスされます。訴えを起こした労働者に対し、最大200万円が支払われます。

    付加金が認められれば、本来の残業代とは別に金銭を受け取れるため、より多くのお金を受け取ることが可能です。

    また企業側は、この「倍返しのペナルティー」を避けたいと考えるため、付加金の存在は、裁判前の任意の支払いや、早期解決を促す効果があります。

  3. (3)遅延損害金と、付加金の違い

    いずれも、残業代をきちんと支払わなかった企業へのペナルティーの意味合いがありますが、主に以下のような違いがあります。


    遅延損害金 残業代の支払いが遅れたことに対する「利息」のようなペナルティー(自動的に発生)
    付加金 労働基準法を破った会社への「罰則」のようなペナルティー(裁判でのみ発生)

    遅延損害金と付加金について、詳しくはこちらで解説しています。

6、残業代未払いの相談は、労基より弁護士へ!

残業代が支払われていない場合、労基へ申告することで会社への調査や是正指導につながる可能性があります。ただし、労基は個人の残業代を取り立てる機関ではありません。

実際に未払い残業代を回収したいのであれば、労基への相談とあわせて弁護士への依頼も検討してみてください。

弁護士に依頼すれば、手元に十分な証拠がなくても、会社が保管している勤務記録などを取り寄せ、未払い残業代の回収につなげられる可能性もあります。

ただし、残業代には当面3年の時効があるため、対応が遅れるほど請求できる金額が減ってしまうおそれがあります。取り戻せる残業代を失わないためにも、早めに行動することが大切です。

ベリーベスト法律事務所には、労働トラブルの解決実績がある弁護士が多数在籍しております。残業代請求のご相談は何度でも無料ですので、まずはお気軽にご相談ください。

  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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