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退職代行は弁護士に依頼すべき理由とは? かかる費用とメリット

2024年05月02日
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退職代行は弁護士に依頼すべき理由とは? かかる費用とメリット

会社を辞めたいけれども自分からは言い出しづらいため、退職代行の利用を検討している方もいるでしょう。退職代行は、弁護士に依頼する方法のほか民間業者のサービスを利用する方法もあります。

民間業者の退職代行サービスは、比較的安価な費用で依頼できるというメリットがありますが、さまざまなデメリットもありますので、事前に比較検討し、弁護士か退職代行業者かご自身に適した方を選ぶことをおすすめします。

今回は、退職代行サービス業者と弁護士ができることの違い、弁護士に依頼するメリットや費用などについて、ベリーベスト法律事務所の弁護士が解説します。

1、退職代行サービスの利用を検討すべきケースとは

そもそも退職代行サービスとは、どのようなサービスなのでしょうか。また、どのようなケースで退職代行サービスを利用したらよいのでしょうか。

  1. (1)退職代行サービスとは

    退職代行サービスとは、労働者本人に代わって、弁護士などの第三者が会社に対して退職の意思を伝えるサービスのことをいいます。

    雇用契約期間の定めがない従業員である場合には、原則、退職日の2週間前までに会社に伝えれば辞めることができます(民法627条1項)。

    しかし、会社によっては、退職の意思を伝えたとしても簡単には辞めさせてもらえなかったり、嫌がらせを受けたりすることもあるため、自分で退職の意思表示がしづらく悩むケースもあります。

    このような場合に利用されるのが退職代行サービスです。

  2. (2)退職代行サービスの利用を検討すべきケース

    退職代行サービスの利用を検討すべきケースとしては、主に以下のケースが挙げられます。

    ① 退職を申し出ても聞き入れてもらえない
    会社を退職するかどうかは、労働者が自由に判断できる事柄です。しかし、会社によっては、「今、辞められると困る」、「人手が足りないから退職は無理」などと退職を引き留められてしまうことがあります

    このようなケースでは、本人から退職の申し出をしても、会社が退職手続をとってくれない場合があるため、そのようなときは、退職代行サービスを利用するとよいでしょう。

    ② 職場の人間関係が悪く退職を言い出すのが怖い
    職場の人間関係が原因で退職を決断する方も少なくありません。しかし、人間関係に問題がある職場だと、退職の相談をする相手もいません。また、退職を伝えたとしても、怒鳴られたり無視されたりするため、自分の口から退職を言い出すのが怖いと感じることもあるでしょう。

    このようなケースでは、退職代行サービスの利用を検討すべきでしょう。

    ③ 退職時に有給消化や未払い残業代の請求をしたい
    会社に在職中は、会社との関係の悪化を危惧して有給消化や未払いの残業代の請求を控えていたという方も少なくありません。そのような方も、退職時にその後の会社との関係性を気にする必要はありませんので、遠慮なく有給消化や未払い残業代の請求をすることができます。

    退職代行を弁護士に依頼すれば、退職の申し出と併せて有給消化や未払い残業代請求といった手続きも任せることができます。ひとりでこれらの手続きを進めるのが不安だという方は、退職代行サービスの利用を検討してみましょう。

  3. (3)退職代行サービスを依頼するときの注意点とタイミング

    以下では、退職代行サービスを依頼するときの注意点とタイミングについて説明します。

    ① 退職代行サービスを依頼するときの注意点
    退職代行サービスは、主に弁護士または民間業者に依頼することになります。民間業者の退職代行サービスであれば、比較的安価な費用で依頼できるといったメリットがありますが、退職の申し出以外の交渉を行うことができないといったデメリットも存在します(2章「退職代行事業者に依頼できないこと」で後述)。

    安易に民間の退職代行サービスを利用してしまうと、期待していた結果が得られない可能性もありますので、メリットやデメリットも踏まえて慎重に判断することが大切です。

    ② 退職代行サービスを依頼するときのタイミング
    退職代行サービスを依頼するタイミングは、基本的には、退職をしたいと考えた時点になります。しかし、退職にあたって不利にならないようにするためにも、以下の点に注意が必要です。

    ・社宅から退去又は退去準備してから依頼する
    社宅は、一般的には会社との労働契約を前提として入居が認められると解されています。そのため、一般的には会社を退職してしまうと、社宅からも退去しなければならないので、あらかじめ社宅から退去又は退去準備してから退職代行サービスを依頼しましょう。

    ・ボーナスをもらってから依頼する
    会社によっては、「○月○日時点で会社に在籍していること」を条件としてボーナスが支給されます。退職日によっては、ボーナスの支給の有無が変わってくるため、就業規則を確認して、ボーナスをもらってから退職できるよう退職日を調整するようにしましょう。
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2、退職代行サービス業者と弁護士でできることの違い

退職代行サービス業者と弁護士とでは、どのような違いがあるのでしょうか。

  1. (1)弁護士ではない事業者が行ってくれること

    退職代行サービス業者が行ってくれるのは、労働者の退職の意思表示を会社に伝えることです。つまり、労働者に代わり、単なる使者として退職届を提出してくれるのが民間業者の退職代行サービスです。

    他方、それ以上の行為(例えば退職日や退職金額の交渉など)をすることは非弁行為に該当し、行うことができません。非弁行為とは、弁護士以外の人が報酬目的で、業務として法律事務を行うことをいい、弁護士法72条により禁止されています。

    たとえば、退職代行サービス業者が会社との間で、退職条件の交渉や未払い残業代の請求などをすることは、非弁行為にあたります。そのため、これらの行為を退職代行サービス業者が対応することはできません。

    すなわち、退職代行サービス業者は、単に退職の通知をしてくれるだけだと理解しておくとよいでしょう。

  2. (2)退職代行事業者に依頼できないこと

    退職代行サービス業者には、以下のような依頼ができませんので注意が必要です。

    ① 退職条件の交渉
    退職代行サービス業者は、会社と交渉をすることができません。具体的には以下のような退職条件の調整が必要な事案が対応不可となります。

    • 具体的な退職日の調整
    • 有給休暇の取得についての調整
    • 業務の引き継ぎなどの対応
    • 退職金の金額や支払い方法の調整

    退職代行サービス業者は、上記の事項について労働者側の要望を会社に伝えることはできますが、会社に要望を受け入れてもらえない場合には、それ以上の対応はできません。非弁行為に該当すれば、退職代行サービス業者は、2年以下の懲役または300万円以下の罰金に処せられてしまいます。

    そのような退職代行サービス業者に依頼した労働者本人が罪を負うことはありませんが、会社側との関係がかえってこじれ、交渉のテーブルについてくれなくなるおそれもありますので注意が必要です。

    ② 未払い残業代の請求
    会社を退職する際には、過去の未払い残業代の請求を一緒に行うことも珍しくありません。しかし、未払いの残業代請求は、「法律事務」に該当します。

    そのため、退職代行サービス業者に依頼をして、退職ができたとしても、未払いの残業代請求をする場合には、別途弁護士に依頼をする必要があります。

    ③ 労働審判や裁判の対応
    退職代行サービス業者では、退職届を提出しても対応しない会社に対する労働審判や裁判を提起することもできません。

  3. (3)弁護士であれば会社との交渉が可能

    弁護士に退職代行を依頼すれば、労働者に代わって退職の意思表示をしてくれるだけでなく、以下のような対応も任せることができます。

    • 退職条件の交渉
    • 未払い残業代の請求
    • 労働審判や裁判の対応

    退職時に交渉などが必要な場合は、退職代行サービス業者ではなく、弁護士への依頼を検討するとよいでしょう。

    なお、弁護士に退職代行を依頼した場合のメリットについては、次章で詳しく説明します。

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3、退職代行を弁護士に依頼するメリット

退職代行を弁護士に依頼するメリットとしては、以下の点が挙げられます。

  1. (1)非弁行為にあたるリスクがない

    退職代行サービス業者では、非弁行為に該当するような行為をすることはできません。

    しかし、弁護士であれば、すべての法律事務を行うことができるため、退職代行サービス業者では行うことができないような業務でも幅広く対応することができます

    仮に依頼した退職代行サービス業者が非弁行為を行ったとしても、依頼した労働者本人が処罰されることはありませんが、非弁行為であることを理由に会社が交渉を拒否することもありえます。そのため、そのようなトラブルを避けるため、初めから弁護士に依頼した方が安心といえるでしょう。

  2. (2)退職条件などの交渉を任せられる

    退職にあたっては、単に退職の意思を伝えるだけでなく、以下のような対応が必要になるケースが多いです。

    • 具体的な退職日の調整
    • 有給休暇の取得についての調整
    • 業務の引き継ぎなどの対応
    • 退職金の金額や支払い方法の調整

    弁護士であれば、労働者の代わりに会社と交渉をするため、これらの条件を調整することが可能です。

  3. (3)退職に失敗する可能性が低い

    退職代行サービス業者は、単に退職の意思を伝えることしかできません。会社から退職にあたって反論をされたり条件をつけられた場合には、それ以上対応することができず、途中でサービスが終了してしまうリスクがあります。

    退職に失敗するリスクを回避するためにも、退職をお考えの方は、あなたご自身の状況に合わせ最後まで対応が可能な弁護士に依頼することをおすすめします。

  4. (4)退職時に必要な手続きも任せられる

    退職時には、健康保険、雇用保険、年金などのさまざまな手続きが必要になります。弁護士であれば諸手続きについて幅広く熟知していますので、必要に応じて抜け漏れがないようアドバイスが可能です。

  5. (5)労働トラブルへの対処も全部任せられる

    労働トラブルには、残業代請求や給料未払い、退職金の請求、労災、ハラスメントに対する慰謝料請求などさまざまなものがあります。このような労働トラブルが原因で会社の退職を考えている方は、弁護士に依頼することで、退職と併せて労働トラブルの解決も依頼することが可能です。

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4、退職代行を弁護士に相談した後の流れ

退職代行を弁護士に依頼すると以下のような流れで手続きが進んでいきます。

  1. (1)相談・依頼

    退職代行を弁護士に依頼する際には、まずは、法律相談を行います。法律相談の際には、退職以外にも労働トラブルが発生していないかどうか弁護士がヒアリングします。

    法律相談の際に弁護士から示された方針や費用に納得ができた段階で、正式に依頼をします。

  2. (2)弁護士が会社へ通知し、必要事項について交渉する

    依頼を受けた弁護士は、会社に対して、退職の意思を通知するとともに、退職条件などの交渉も一緒に進めていきます。未払いの残業代などがある場合には、退職の通知と一緒に未払い残業代の請求も行います。

  3. (3)交渉で合意できないときは労働審判や裁判へ

    会社との話し合いで合意に至れば、解決となりますが、合意が成立しない場合には、労働審判や裁判の手続きにより解決を図ります。労働審判や裁判になった場合でも、弁護士が引き続き対応しますので、安心してお任せください。

  4. (4)退職代行の弁護士費用は?

    弁護士に退職代行を依頼した場合には、弁護士費用が発生します。弁護士費用の相場は、依頼をする弁護士事務所によって異なります。

    ベリーベスト法律事務所では、以下のような費用になっています。

    • 法律相談料……初回60分無料、2回目以降5500円/30分
    • 着手金……5万5000円(作業・交渉時間5時間まで)
    • 報酬金……11万円(退職できた場合)

    なお、詳しい費用体系については、こちら「退職サポートの費用」をご参照ください。

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5、まとめ

退職代行を依頼する先としては、民間の退職代行サービス会社と弁護士が考えられます。しかし、弁護士であれば余計なトラブルを回避でき、退職条件の調整、残業代未払い等の問題にも対応することができますので、弁護士への依頼がおすすめです。

退職代行業者の対応に不安がある場合は、ベリーベスト法律事務所にお任せください。労働問題の対応実績があるスタッフや弁護士がまずは状況をお伺いいたします。

この記事の監修者
萩原達也

ベリーベスト法律事務所は、北海道から沖縄まで展開する大規模法律事務所です。
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  • この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています

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