日本人の平均残業時間について、正確な統計はありません。
平均残業時間は、調査団体や集計方法などにより、結果が大きく異なるためです。
たとえば、厚生労働省の統計(平成28年度)では、日本の正社員の平均残業時間は、「14.3時間/月」というデータが出ています。※
しかし、厚生労働省の統計にはサービス業は含まれていないため、実態に即した数字とは言えないでしょう。
一方、民間の調査では、異なる結果が出ているものもあるようです。
当事務所にご相談いただくお客様の残業時間も、さまざまです。
月10~20時間程度の方もいらっしゃれば、中には月100時間以上の残業をしていたという方もいらっしゃいます。
一般的に、長時間の残業をしている方のほうが、取り戻せる残業代の金額は大きくなりやすい傾向にありますが、毎月の残業時間が平均より少ないからといって取り戻せる残業代の金額が少ないとは言い切れません。
毎月の残業時間が積み重なり、調べてみたらトータルではかなりの残業時間になっていた、という方も多くいらっしゃいますし、残業時間が多い方でも固定残業代制が採用されていて残業代の一部分が支払われているということもあるためです。
ですので、残業代請求を考える際に「平均的な残業時間か」というのは、あまり気にされる必要はございません。平均的な残業時間以下でも、残業代を取り戻せる可能性は十分にあります。
ご自身では「もはやどのくらいサービス残業しているのか把握できていない」という方も多くいらっしゃいます。
未払い残業代があるかもしれないと思うようでしたら、
お気軽に弁護士までご相談ください。
※参考
毎月勤労統計調査 平成 28 年分結果速報の解説