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2015年に司法試験に合格した後、司法修習には参加せず、裁判所事務官・書記官として就職しました。いざ司法試験に合格して今後の人生を考えたとき、自分が一番やりたいことは小説を書くことだったのではないか、と気づいたんです。このまま弁護士になったら、仕事が多忙で、小説を書く時間は取れないだろうと考えて公務員の試験を受け、合格できたので、まずは裁判所で働きながら作家を目指すことにしました。
作家になりたいと思い始めたのは、中学生の頃でした。伊坂幸太郎さんや東野圭吾さんの小説を読んで、いつか自分も書いてみたいと思いました。初めて小説を書き切ったのは、司法試験が終わって合格発表までの期間です。当時、現実逃避の一環でしたね(笑)。自分にしか書けないものを探し、専門的に学んだ “法律” をテーマに設定して、ミステリーと組み合わせた “リーガルミステリー” の小説を書き上げました。
裁判所では約3年間働き、その間に小説のほうでも新人賞を受賞することができました。作家デビューが決まると、そのタイミングで裁判所職員を辞めて、弁護士へ転身しました。というのも裁判所で働くうちに、依頼者のために最大限の努力をする弁護士の姿に憧れを抱くようになっていたんです。そこで、「せっかく自分も資格があるのだから挑戦してみよう」と決意し、就職活動をスタートしました。
決め手のひとつは、型にはまらない自由な働き方を認めてもらえることでした。最初にベリーベストを調べたとき、弁護士YouTuberの久保田先生が所属していると知って興味を持ち、説明会に参加しました。そこで萩原代表と直接話す機会があり、「作家という肩書がある弁護士だからこそ、できることがあるんじゃないか」と作家活動をポジティブに捉えてもらえたんです。それがうれしくて、面接でも正直に「弁護士と作家を同じくらいの割合で取り組みたい」と伝えました。この働き方を認めてもらえたことは、入所する大きな決め手になりましたね。
ベリーベストを選んだもうひとつの理由は、幅広い案件を取り扱う事務所だったからです。裁判所職員時代に裁判所で活躍する弁護士に魅力を感じていたので、離婚や交通事故などの一般民事や、刑事案件に関わることができる事務所を探していました。一般民事を扱う事務所は小規模なところが多い中、ベリーベストは規模が大きく、案件も豊富で、自分にとって理想的な環境でした。
今、弁護士としては週に3日くらい勤務していて、その他の日を作家としての活動に充てています。弁護士として働く日は事務所に出勤し、他の先生のサポートとして一般民事の案件に関わることが多いですね。裁判所の勤務経験はありますが、弁護士としての経験はまだ浅いので仕事を学びながら働いています。とはいえ最近は少しずつひとりで任せてもらう案件も増えてきました。
弁護士として働いているときは小説のことは考えず、完全に切り替えて仕事をしています。お客さまにとって、作家の肩書は関係のないことです。むしろ手を抜いていないかと不安にさせてしまわないよう、真摯(しんし)に対応することを心がけています。お客さまのトラブルを解決するのは弁護士にしかできないことなので、しっかりとお客さまに寄り添い、地道に一つひとつ進めていくようにしていますね。
ベリーベストは業界の中では特に自由な働き方ができる事務所だと思っているので、基本的には「条件通りにきちんと働いてさえいればいい」という雰囲気です(笑)。お互いに過干渉もなく、働きやすいですね。私は幅広い案件を経験したいと日々話しているので、一般的な民事案件の他にも、珍しい案件があれば、周りの先生が「一緒に担当しない?」と声をかけてくださることも多いです。
また、作家の肩書を生かして、ベリーベストがYouTubeに投稿する法律マンガのシナリオを書き、マーケティングチームと仕事をすることもあります。他にも作家としての知名度を生かして、学生インターンの対応に声をかけてもらったり、著作が映画化されたときにはベリーベストが法律監修をすることになったりしました。自分の二つの肩書を組み合わせてできることを、もちろん自分でも考えますが、事務所も一緒に考えてくれるなど、温かく受け入れられていると感じます。
作家としては、デビュー以来ありがたいことに仕事の依頼を多く受けており、出版社に待ってもらっている状況です。弁護士の仕事と両立するため、1年間に2冊ずつ出版するペースを目標にしており、数年先までスケジュールが埋まっています。小説を書く時間は、弁護士として勤務しない日に確保し、頭を切り替えながら両立していますね。ベリーベストに入所後の約3年間で、小説以外に法律の実務書を出版したり講演会を行ったり、新たな活動も始めました。作家と弁護士の仕事を両立させることで、仕事の幅や内容がさらに充実してきたと感じます。
普段の業務においても、相互に影響はあると思います。たとえば、「社会が変われば法律も変わる」といわれているように、時代の変化とともにSNSでの誹謗中傷問題などが増えるなど、弁護士の案件は社会課題と密接に関わっているんです。そのため、小説でも自然と現代社会の課題をストーリーに取り入れることができるようになります。一方で、弁護士として法律相談を受けるときには、「伝わりやすい言葉でかみ砕いて説明する」という点に作家としての経験が生きているのではないでしょうか。リーガルミステリーの小説には、どうしても専門用語が多く出てきます。だからこそ「読者に伝わりやすい言葉で書くこと」は常に重視してきました。その経験が、お客さまとの会話でも生きているように思います。
これからも、作家と弁護士の仕事を両立させていきたいです。というのも作家と弁護士の仕事には正反対の魅力があるからです。
作家は「一対大多数」という構図の仕事で、世の中に向けて法律の面白さを発信できるところが強みです。だからこそ今後もテーマは「法律×〇〇」の組み合わせでストーリーを作り続けるつもりです。その組み合わせを考える時間もとても楽しいんですよね。そして、もともと法律に興味がなかった読者が、もし何か有事が起きたときに「きっとこれは法的に解決できるトラブルなので弁護士に頼るべきだ」と気づくヒントになればうれしいです。講演活動でも同じ思いを持って語るようにしています。
一方、弁護士は「一対一」の構図で、目の前のお客さまに全力で寄り添う仕事です。お客さまとコミュニケーションを積極的にとって、一緒にトラブルに向き合っていきます。その結果、問題が解決して感謝されたときに感じるやりがいは、他には代えられません。
中学生や高校生に向けた「法教育」に取り組めたらいいなと考えています。自分自身を振り返っても、テストや受験勉強のための知識として “憲法の三権分立 ”などは習いましたが、単なる暗記にすぎませんでした。単語としてではなく、身近にある生きた法律の面白さを知ってほしいと思っています。社会の基盤にはルールがあり、ルールを守る大切さはもちろん、実は「ルールは現状に則して変えていけること」を伝えたいんです。なぜなら、自分でルール(校則や法律)を使いこなせるようになることが、社会での生きやすさにつながっていくからです。今でも高校生や中学生が職場見学で事務所に来たときには、そんな話をするようにしています。今後は若い世代に向けた講演なども実施できるとうれしいですね。
ベリーベストはWebマーケティングにも力を入れているため、インターネットからの依頼も多く、幅広い案件を豊富に取り扱っています。そのため、弁護士として早く成長したいと思っている人には間違いなくおすすめです。いろいろな分野の案件を多数扱っているからこそ、ひとつの分野の専門性を高めたい人にも、逆にジェネラリストとして活躍したい人にも合う事務所だと思います。また、将来独立したいと考えている人にとっても、幅広い案件を経験することで有益な勉強ができると思います。
多様な働き方をしている弁護士が何人も在籍しているのもベリーベストの特長ですね。YouTuberや記者を兼ねている先生や、民間企業での社会人経験がある先生もたくさんいます。いろいろな経験を弁護士の仕事に役立てて、それぞれが自分の目標を持って働くことができるので、私のようにやりたいことがある人にとってもおすすめの事務所です。