大武 真織

一般民事・家事事件の実務から、人権をより深く考えるために。
弁護士としての視野を広げた留学という決断

大武 真織Maori Otake
アソシエイト弁護士 / 64期
所沢オフィス, # 留学
  • 所属や役職、業務内容はインタビュー当時のものです。
  • 2026年取材。
幅広い一般民事や家事事件の経験を積む中で、留学への思いを形に
まず、今までのご経歴と、留学を決意されたきっかけについて教えてください。

ベリーベストに入所してから、東京、仙台、立川などのオフィスで経験を積み、現在は留学前に所属していた所沢オフィスで働いています。主に一般民事事件、家事事件を多く担当してきました。

もともと、弁護士になった頃から、いつか留学したいという思いは持っていました。今後、日本でも外国籍の方との関わりは、より身近になっていくでしょうし、実務経験を積むだけでなく、法律を理論的に学び直したいという気持ちもあったのです。

そうした中で偶然知ったのが、日弁連の海外ロースクール推薦留学制度です。チャンスがあるなら挑戦してみたいと思い、2024年8月から約1年間、イギリスのエセックス大学へ留学することを決めました。

大武 真織 弁護士
実務経験を積んだからこそ、人権について改めて学びたいと考えた
留学先にイギリスのエセックス大学を選んだ理由を教えてください。

日弁連の推薦留学制度では、対象となる大学がいくつかあります。その中で各大学の特色を調べたところ、エセックス大学は国際人権法の分野で特に高い評価を受けていました。教授陣や研究環境にも魅力を感じ、留学先として選びました。

私が国際人権法に関心を持った背景には、離婚や親権に関する実務経験があります。子どもに関わる案件を担当する中で、「子どもの権利はどのように守られるべきか」「今の実務は、子どもの権利という観点から見て十分に配慮されているのか」と考える場面があり、こうした問題をより体系的に学びたいと感じるようになりました。

留学を通じて、どのようなことを学ばれましたか。

授業では、国連や欧州司法裁判所などの地域単位の裁判所における最新の議論に触れることができ、実務と理論のつながりを意識しながら学ぶことができました。 勉強自体は、専門用語を英語で理解することが難しく、大変ではありましたが、子どもの権利条約をはじめ、さまざまな人権条約や制度について学べたことは、私にとってとても大きな経験になりました。

さらに、多国籍のクラスメイトと議論する中で、異なる価値観や立場から物事を捉える視点を持つことの重要性を実感しました。こうした経験を通じて、問題を多角的に考える力が身についたと感じています。

大武 真織 弁護士
多国籍な環境で学んだのは、法だけではなく、人への理解
留学生活はどのようなものでしたか?

住居については、大学の寮に住んでいました。寮以外に住む選択肢もありましたが、個人的には寮にして良かったと感じています。
大学の寮に住むことによって同じ寮に住む学生同士で親しくなり、専攻の異なる友人ができました。共用のキッチンで何気ない会話をする時間は、学業の合間の良いリフレッシュになっていました。
また、イギリスではハーブティーの種類がとても豊富で、その日の気分に合わせて選ぶ時間も、日常の小さな楽しみの一つでした。

大学のあるコルチェスターは小さな街ではありますが、歴史もあり、落ち着いた環境の中で生活することができました。そうした穏やかな日常の中で、人とのつながりや生活の豊かさを感じられたことも、留学の大きな魅力だったと思います。

留学生活の中で、特に印象に残っていることを教えてください。

留学先には、トルコ、パキスタン、インドネシア、エチオピア、中国、台湾など、本当にさまざまな国や地域から学生が集まっていました。文化や宗教、価値観は異なりますが、実際に一緒に学び、話をする中で、人を思いやる気持ちや根本的な感情の部分には共通するものがあると感じました。

また、各国の文化的な行事についても、個人的には、日本にいた際は断片的な知識しか持てなかったものもありましたが実際に本人から話を聞くと、それが生活に深く根ざした大切なものだということがよくわかりました。異なる背景を持つ方を理解するには、知識だけではなく、その人の持っている文化的な背景や文脈を知ろうとする姿勢が大切なのだと感じました。
学問面だけでなく、そうした多様な背景を持つ人への理解を深めるという点でも、留学は非常に貴重な経験でした。

留学で学んだことは、現在の実務にどのように生きていますか。

留学によって、物事を見る視点が広がったと感じています。
これまでは、どうしても目の前の当事者同士の関係や、現在の制度の中でどう解決するかという視点で考えることが中心でした。しかし、留学を通じて、人権という枠組みや理論的な背景を学んだことで、これらの理論面も実務での判断要素に追加されたことでより大きな視点からの判断ができるようになったと思います。

留学経験を生かして、子どもをはじめとした弱い立場にある方の権利を守るという観点を大切にしながら、共同親権などの問題にも積極的に取り組みたいです。

また留学を通じて、多様な文化や価値観を持つ方々と接し、その背景への理解が深まったことに加え、語学面でも一定の経験を積むことができました。そうした経験も生かしながら、日本にいる外国籍の方からのご相談にも適切に対応していきたいと考えています。

大武 真織 弁護士
挑戦を前向きに受け止めてもらえたことが、とても心強かった
留学にあたっての事務所の反応や、復帰後のサポートについて教えてください。

留学の相談をした際には、萩原代表をはじめとして浅野代表、酒井代表、関係する先生方が大変前向きに受け止めてくださいました。休職の時期や、受任中の案件の引き継ぎ、新規案件をいつまで受けるかといった実務面についても、丁寧に調整していただきました。

復帰前にも、担当の先生と面談をし、いつからどのような形で復帰していくかをご相談できたので、大きな不安はありませんでした。私の希望も受け入れていただき、温かく見守っていただいたと感じています。
こうした柔軟な対応や、挑戦を応援してもらえる雰囲気には、大変感謝しています。

大武 真織 弁護士
さまざまな経験や考え方を持つ弁護士がいることが、自分自身の学びにつながっている
ベリーベストに所属するメリットや魅力はどこにありますか。

私がベリーベストの魅力として感じているのは、やはり多くの弁護士が在籍していることです。キャリアも考え方も本当にさまざまで、相談できる相手が多いのは、とても心強いです。

一般民事事件や家事事件は一人で案件を担当して完結する場面も多く、だからこそ、私一人の見方に偏らないことが大切だと思っています。
若手の先生と一緒に案件を進める機会もあります。立場上は私が教える立場ということになるかもしれませんが、「こういう見方もあるのか」と気づかされ、私自身が勉強になることも少なくありません。多様な人がいる環境だからこそ、視野が広がるのだと考えています。

最後に、ベリーベストへの入所を考えている方へメッセージをお願いします。

ベリーベストは、弁護士一人ひとりの成長や挑戦を受け入れてくれる事務所だと思います。また、いろいろな事件を取り扱っていますので、さまざまな案件に前向きに取り組む中で、自分の強みや関心を伸ばしていくことができると考えています。

入所後、もし留学に興味が出てきた際は、私自身の経験も踏まえてお話しできることもあると思いますので、ぜひ気軽に声をかけていただければうれしいです。

大武 真織 弁護士
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