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中国民事訴訟Q&A(その15) 

2016年08月03日
  • 訴訟・仲裁手続
中国民事訴訟Q&A(その15)

Q15:訴訟中、法人の法定代表者が変更された場合、元の法定代表者が行った訴訟行為は有効でしょうか。

中国律師からの回答

「民訴法」第48条及び関係司法解釈によると、法人はその法定代表者が訴訟を行い、訴訟中、法定代表者が変更された場合、新法定代表者が引き続き訴訟を行い、元の法定代表者が行った訴訟行為は有効とします。

法定代表者
  • 「民法通則」第38条によると、法律または法人の定款の規定により、法人を代表して職権を行使する責任者は、法人の法定代表者となります。
  • 通常、法人の正職の責任者は法人の法定代表者であり、正職の責任者がいない場合、業務を主管する副職の責任者が法定代表者となります。
  • 董事会を設置する法人の場合、董事長が法定代表者となり、董事長がいない法人の場合、董事会が授権した責任者が法人の法定代表者となることができます。

ちなみに、法人以外のその他の組織については、その主たる責任者が訴訟を行い、上記の規定にも適用され、訴訟中、主たる責任者が変更された場合、新責任者が引き続き訴訟を行い、元の責任表者が行った訴訟行為は有効とします。

また、「会社法」第13条によると、会社の定款に従い、董事長、執行董事、または総経理が会社の法定代表者として就任し、かつ法に従い登記しなければなりません。したがって、総経理が会社の法定代表者となる場合もありますので、留意する必要があります。
実務上、工商行政管理部門において、会社の法定代表者等の登記状況を確認した上で、訴訟を提起することは普通です。

注意点

会社の解散清算期間において、清算委員会が会社を代表し民事訴訟活動を行います。破産清算手続の場合、管財人が会社を代表し、訴訟、仲裁またはその他の法律手続に参加します。

重要関係司法解釈

「最高人民法院の『民事訴訟法』の適用の若干問題に関する意見」(1992年7月14日施行、法発[92]22号)第2章(訴訟参加人)

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