中国民事訴訟Q&A(その13)
中国律師からの回答
「民訴法」第10条及び第3章(裁判組織)によると、人民法院の事件審理は原則として合議廷により行います。
合議制
- 人民法院が第一審の民事事件を審理する場合、裁判官と陪審員の共同、または裁判官のみの合議廷を構成します。合議廷の構成員数は奇数でなければなりません。
- 人民法院が第二審の民事事件を審理する場合、裁判官のみの合議廷を構成します。合議廷の構成員数は、奇数でなければなりません。
- 差し戻された事件については、原審の人民法院が、第一審の手続に従い、原審と別の合議廷を構成しなければなりません。
- 第一審の再審の場合、第一審の手続に従い、別の合議廷を構成しなければなりません。第二審の再審及び上級人民法院再審(中国語は「提審」)の場合は、第二審の手続に従い、別の合議廷を構成しなければなりません。
ちなみに、人民法院間において管轄権に関する紛争が発生した場合、双方が同一の市レベル管轄区の基層人民法院であるときは、当該管轄区の中級人民法院が管轄を指定します。双方が同一の省レベル管轄区の人民法院であるときは、当該管轄区の高級人民法院が管轄を指定します。双方が省レベルに跨る人民法院の場合、高級人民法院の協議により解決できないときは、最高人民法院が管轄を指定します。
注意点
指定管轄の場合、審級管轄、地域管轄、専属管轄の制限を受けません。
重要関係司法解釈
「最高人民法院の『民事訴訟法』の適用の若干問題に関する意見」(1992年7月14日施行、法発[92]22号)第1章(管轄)