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中国民事訴訟100問答(その28) 

2017年04月18日
  • 訴訟・仲裁手続
中国民事訴訟100問答(その28)

Q28:証拠を保全することができるでしょうか。

中国律師からの回答

「民訴法」第81条によると、証拠が滅失、又は後に取得するのが困難となるおそれのある場合には、当事者は、訴訟手続中に人民法院に対して証拠保全を申立てることができ、人民法院も自ら保全措置を講ずることができます。

証拠の保全
  • 証拠が滅失、又はその後において取得するのが困難となるおそれのある場合には、当事者は証拠提出期限の満了前に書面により証拠保全を申立てることができます(いわゆる「訴訟中の証拠保全」)。実務上は、証拠提出期限が満了する7日前までに申請するように人民法院が指導する場合があります。
  • 緊急の状況により、証拠が滅失、又はその後において取得するのが困難となるおそれのある場合には、利害関係人は訴訟を提起する又は仲裁を申し立てる前に、証拠所在地、被申請人住所地又は事件の管轄権を有する人民法院に対して証拠保全を申立てることができます(いわゆる「訴訟前の証拠保全」)。
  • 当事者が証拠保全を申し立てる場合、人民法院は当該当事者に対し相応の担保を提供するように求めることができます。特に他人に損失をもたらすおそれがある場合、相応の担保を提供しなければなりません。
  • 人民法院が証拠保全を行う場合、具体的な状況に基づき、封印、差押、写真撮影、録音録画、複製、鑑定、検証、記録作成等の方法をとることができます。
  • 人民法院が証拠保全を行う場合、当事者または訴訟代理人に立会を求めることができます。

ちなみに、証拠保全のその他の手続については、「民訴法」第九章保全の関連規定を参照し、適用します。

注意点

従来、「海事訴訟特別手続法」、「特許法」、「商標法」、「著作権法」等の法律には、「訴訟前の証拠保全」の制度に関する規定は設けられていますが、「民訴法」には明確な規定がありませんでした。
「民訴法」の第二次改正により「訴訟前の証拠保全」の制度が明確化され、実務上も「民訴法」の規定に従い証拠保全手続が統一化され、健全になりつつあります。

重要関係司法解釈

「最高人民法院の『中華人民共和国民事訴訟法』の適用に関する解釈」(2015年2月4日施行、法釈[2015]5号)第4章 (証拠)
「最高人民法院の民事訴訟証拠に関する若干規定」(2001年4月1日施行、法釈[2001]33号)

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