アスベスト健康被害|給付金の種類と申請手続きの流れ

アスベスト(石綿)による健康被害を受けた方やそのご遺族を救済するため、日本にはいくつかの給付制度が設けられています。
「労災保険」「特別遺族給付金」「救済給付」「建設型アスベスト給付金」の4つです。

アスベスト関連の給付申請は、病歴や就業歴の証明が困難になることも多く、制度ごとの細かな違いもあります。また、それぞれ申請期限が異なり、制度によっては時効により申請できなくなるおそれがあります。

まずは制度の適用可否を確認するためにも、できるだけ早くアスベスト給付金・賠償金請求に強いベリーベスト法律事務所のアスベスト専門チームにご相談ください。

あなたはどの給付を申請できる?かんたんフローチャート

アスベストの給付金は基本的に、被害者ご本人が申請する必要があります。すでに被害者がお亡くなりになっている場合は、一定のご遺族が給付を申請することが可能です。それぞれの制度について、ご自身が当てはまるものを確認してみましょう

確認したい給付を選択すると、それぞれの給付制度についての詳しい解説を、ご確認いただけます。

申請できる給付制度|比較一覧表

労災保険給付 特別遺族給付金 救済給付 建設型アスベスト
給付金
支給対象者
労災保険
給付
  • ①被災労働者またはアスベスト取扱時点における労災保険の特別加入者
  • ②上記①の一定のご遺族
特別遺族
給付金

令和8年3月26日までにアスベストに起因する下記対象疾病により死亡した被災労働者(アスベスト取扱時点における特別加入者を含む)の一定のご遺族

時効(5年)により、労災保険の遺族補償給付請求権を失った場合に限る

救済給付
  • ①アスベスト健康被害の被害者
  • ②上記①の一定のご遺族
建設型
アスベスト
給付金
  • ①指定期間ごとに、指定業務に従事することによりアスベストに起因する下記対象疾病にかかった被災労働者や、一人親方、中小事業主(家族従事者等を含む)
  • ②上記①の一定のご遺族

指定期間・指定業務は後述

対象疾病
労災保険
給付
特別遺族
給付金
  • 中皮腫
  • 肺がん
  • 石綿肺(じん肺管理区分の管理2~4に合併した特定の疾病又はじん肺管理区分の管理4)
  • びまん性胸膜肥厚
  • 良性石綿胸水
救済給付
  • 中皮腫
  • 気管支又は肺の悪性新生物
  • 著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺
  • 著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚
建設型
アスベスト
給付金
  • 中皮腫
  • 気管支又は肺の悪性新生物
  • 著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚
  • 石綿肺(じん肺管理区分が管理2~4、またはこれに相当するもの)
  • 良性石綿胸水
請求期限
労災保険
給付

給付内容によって異なる

例えば、遺族補償給付の請求は被害者死亡の翌日から5年で時効

特別遺族
給付金

令和14年3月27日

救済給付

給付の種類・疾病・死亡時期によって異なる

建設型
アスベスト
給付金
  • 上記対象疾病にかかった旨の医師の診断があった日又は石綿肺についてのじん肺管理区分の決定(管理2~4のみ)があった日から20年
  • 被災者が上記対象疾病により死亡した場合は、死亡した日から20年

表中の対象疾病については、あくまでも概要を示したものであり、例えば、主治医がこれらの疾病に該当すると診断したとしても、給付の対象にならないこともあります。詳しくはお問い合せください。

ご相談料・調査料は無料です

タップする(押す)と電話がかかります

電話で相談する

まずはお気軽にお電話ください

0120-023-016

平日9:30〜21:00/土日祝日9:30〜18:00

「労災保険給付」労災保険制度

「労災保険制度」は、仕事や通勤が原因で負傷や病気、障害、死亡した場合に、被災労働者やそのご遺族に保険給付を行う制度です。アスベストによる健康被害(石綿肺、肺がん、中皮腫など)についても、業務災害として認定されれば労災保険給付を受けることが可能です。

申請の流れ

療養補償給付の申請の流れ

例えば、療養補償給付のうち、療養の給付を請求する場合には、概要として、以下の図のとおりです。

労災保険給付_申請の流れ
  1. 事業主に対して、事業主証明を依頼
  2. 事業主証明が記載された請求書
  3. 請求書
  4. 必要事項が記入された請求書
  5. 医療記録の提供依頼等、必要な調査
  6. 請求書
  7. 支払い

石綿肺の場合、労災申請前にじん肺管理区分決定を受ける必要があります。

手続きの流れは、受診している医療機関が「労災指定病院」か否か、また、申請する給付の種類によって異なります。詳しくは、お問い合わせください。

対象条件・疾病

仕事によりアスベストを吸い込んだことが原因で、アスベスト関連疾患を発症した被災労働者(※)やそのご遺族

被災労働者は、正社員・有期契約労働者・アルバイトなどの雇用形態を問いません。また、中小事業主や一人親方などの特別加入者を含みます。

請求できるご遺族の優先順位

遺族補償年金の場合
  1. 妻または60歳以上か一定障害の夫
  2. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか一定障害の子
  3. 60歳以上か一定障害の父母
  4. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか一定障害の孫
  5. 60歳以上か一定障害の祖父母
  6. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか60歳以上または一定障害の兄弟姉妹
  7. 55歳以上60歳未満の夫
  8. 55歳以上60歳未満の父母
  9. 55歳以上60歳未満の祖父母
  10. 55歳以上60歳未満の兄弟姉妹

被災労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していたことが必要です。

一定の障害とは、障害等級第5級以上の身体障害をいいます。

配偶者の場合、婚姻の届出をしていなくても、事実上婚姻関係と同様の事情にあった方も含まれます。また、被災労働者の死亡の当時、胎児であった子は、生まれたときから受給資格者となります。

最先順位者が死亡や再婚などで受給権を失うと、その次の順位の者が受給権者となります。

⑦~⑩の55歳以上60歳未満の夫・父母・祖父母・兄弟姉妹は、受給権者となっても、60歳になるまでは年金の支給は停止されます。

遺族補償一時金の場合
  1. 配偶者
  2. 労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子・父母・孫・祖父母
  3. その他の子・父母・孫・祖父母
  4. 兄弟姉妹

遺族補償一時金が請求できる場合には一定の要件があります。

②~③の中では、子・父母・孫・祖父母の順です。

子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の身分は、被災労働者の死亡の当時の身分です。

【対象疾病】

  • 中皮腫
  • 肺がん
  • 石綿肺(じん肺管理区分の管理2~4に合併した特定の疾病又はじん肺管理区分の管理4)
  • びまん性胸膜肥厚
  • 良性石綿胸水

あくまでも概要を示したものであり、例えば、主治医がこれらの疾病に該当すると診断したとしても、給付の対象にならないこともあります。詳しくはお問い合せください。

支給内容

アスベストによる健康被害について支給されることが通常は想定されない給付も含まれますが、労災の給付について網羅的に説明しています。

療養補償給付

医療費を全額支給又は医療の現物支給

休業補償給付

療養のために仕事ができず賃金を受けなかった期間に対する補償。給付基礎日額の60%(4日目以降)を支給

このほか、休業特別支給金(給付基礎日額の20%)も支給されます。

傷病補償年金

療養開始後1年6か月経過後に治癒(症状固定)しておらず、一定の傷病等級に該当したときに傷病等級に応じた年金を支給

このほか、傷病特別支給金及び傷病特別年金も支給されます。

障害補償給付

負傷や疾病が治癒(症状固定)したときに、身体に障害が残った場合、障害等級に応じた一時金または年金を支給

障害補償一時金(年金)のほか、障害特別支給金、障害特別一時金(年金)も支給されます。

介護補償給付

障害補償年金又は傷病補償年金の受給者のうち、一定の状態の者に対して、一定の要件の下で、定額または実費で介護費を支給

遺族補償給付・
葬祭料

死亡した被災労働者のご遺族に年金または一時金+葬祭料を支給

遺族補償年金(一時金)のほか、遺族特別支給金、遺族特別年金(一時金)も支給されることがあります。

申請の必要書類と提出先、申請期限

【必要書類】

療養補償給付

【請求書】

労災病院や労災指定病院で治療を受けた場合

  • 療養補償給付及び複数事業労働者療養給付たる療養の給付請求書(様式第5号)

労災病院や労災指定病院以外の病院などで治療受けた場合

  • 療養補償給付及び複数事業労働者療養給付たる療養の費用請求書(様式第7号)

【必須書類】

  • 被災労働者本人が支払った金額がわかる領収書(様式第7号の場合)
休業補償給付

【請求書】

  • 「休業補償給付支給請求書」(様式第8号)

【必須書類】

  • 同一事由で障害厚生年金、障害基礎年金等を受給している場合は、支給額が証明できる書類
傷病補償年金

【必須書類】

  • 「傷病の状態等に関する届」(様式第16号の2)
障害補償給付

【請求書】

  • 「障害補償給付支給請求書」(様式第10号)

【必須書類】

  • 診断書
  • 必要に応じて、MRI画像やレントゲン写真等
  • 同一事由で障害厚生年金、障害基礎年金等を受給している場合は、支給額が証明できる書類
介護補償給付

【請求書】

  • 「介護補償給付支給請求書」(様式第16号の2の2)

【必須書類】

  • 医師の診断書
  • 介護の費用を支出している場合には、費用を支出して介護を受けた日数と費用の額を証明する書類
遺族補償給付

遺族補償年金の場合

【請求書】

  • 「遺族補償年金支給請求書」(様式第12号)

【必須書類】

  • 死亡診断書や死体検案書など、被災労働者が亡くなられたことやその日にちが証明できる書類
  • 戸籍謄本や戸籍抄本等の身分関係の証明書類
  • 被災労働者の収入で生計維持していたことがわかる書類

【その他書類】

  • 事実婚である場合、それを証明する書類
  • 一定の障害状態であることを理由に、受給資格を有している場合、被災労働者が亡くなった時から引き続きその状態であることを証明できる診断書など
  • 同一事由で遺族厚生年金、遺族基礎年金、寡婦年金等を受給している場合は、支給額が証明できる書類

遺族補償一時金の場合

【請求書】

  • 「遺族補償一時金支給請求書」(様式第15号)

【必須書類】

  • 事実婚である場合、それを証明する書類
  • 請求人が被災労働者の収入によって生計を維持していた者である場合は、生計を維持していたことを証明する書類
  • 遺族補償年金を受けることができる遺族がいない場合:
    • ①死亡診断書、死体検案書など、被災労働者が亡くなられたことやその日にちが証明できる書類
    • ②戸籍謄本や戸籍抄本等の身分関係の証明書類
  • 遺族補償年金を受ける権利を有する者全員の権利が消滅した場合において、受給権者だった遺族全員に対して支払われた年金額および遺族補償年金前払一時金の合計額が給付基礎日額の1000日分に満たない場合、上記②の書類
葬祭料

【請求書】

  • 「葬祭料請求書」(様式第16号)

【必須書類】

  • 死亡診断書や死体検案書など、被災労働者が亡くなられたことやその日にちが証明できる書類

個別事情により、他の書類が必要となる場合があります。ベリーベスト法律事務所では、必要書類の収集サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

【申請書類の提出先】

労働基準監督署

被災労働者が所属していた事業場の所在地を管轄する労働基準監督署に提出します。

全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)

【申請期限】

療養補償給付

療養の費用を支出した日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年以内

休業補償給付

賃金を受けない日ごとに請求権が発生し、その翌日から2年以内

傷病補償年金

時効なし

障害補償給付

傷病が治癒した日の翌日から5年以内

介護補償給付

介護を受けた月の翌月の1日から2年以内

葬祭料

死亡日の翌日から2年以内

遺族補償給付
(年金・一時金)

死亡日の翌日から5年以内

関連コラム
ご相談料・調査料は無料です

タップする(押す)と電話がかかります

電話で相談する

まずはお気軽にお電話ください

0120-023-016

平日9:30〜21:00/土日祝日9:30〜18:00

「特別遺族給付金」石綿健康被害救済制度

「特別遺族給付金」は、アスベスト関連疾患により死亡した被災労働者のご遺族で、時効により労災申請ができなくなってしまった方へ一時金・年金を支給する制度です。

申請の流れ

特別遺族給付金申請の流れ
  1. 必要書類の交付
  2. 請求書を提出
  3. 報告
  4. 支給決定通知
  5. 金融機関を介して振り込み

対象条件・疾病

【対象条件】

令和8年3月26日までに仕事が原因でアスベスト関連疾患により死亡した被災労働者(特別加入者を含む)のご遺族

時効(5年)により、労災保険の遺族補償給付請求権を失った場合に限る

請求できるご遺族の優先順位
特別遺族年金の場合
  1. 妻または55歳以上か一定障害の夫
  2. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか一定障害の子
  3. 55歳以上か一定障害の父母
  4. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか一定障害の孫
  5. 55歳以上か一定障害の祖父母
  6. 18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にあるか55歳以上または一定障害の兄弟姉妹

被災労働者の死亡当時その収入によって生計を維持していたことが必要です。

一定の障害とは、障害等級第5級以上の身体障害をいいます。

配偶者の場合、婚姻の届出をしていなくても、事実上婚姻関係と同様の事情にあった方も含まれます。また、被災労働者の死亡の当時、胎児であった子は、生まれたときから受給資格者となります。

最先順位者が死亡や再婚などで受給権を失うと、その次の順位の者が受給権者となります。

特別遺族一時金の場合
  1. 配偶者
  2. 労働者の死亡の当時その収入によって生計を維持していた子・父母・孫・祖父母
  3. その他の子・父母・孫・祖父母
  4. 兄弟姉妹

特別遺族一時金が請求できる場合には一定の要件があります。

②~③の中では、子・父母・孫・祖父母の順です。

子・父母・孫・祖父母・兄弟姉妹の身分は、被災労働者の死亡の当時の身分です。

【対象疾病】

令和8年3月26日までに仕事が原因でアスベスト関連疾患により死亡した被災労働者(特別加入者を含む)のご遺族

  • 中皮腫
  • 石綿起因性肺がん
  • 石綿肺
  • びまん性胸膜肥厚
  • 良性石綿胸水

あくまでも概要を示したものであり、例えば、主治医がこれらの疾病に該当すると診断したとしても、給付の対象にならないこともあります。詳しくはお問い合せください。

支給内容

特別遺族年金

ご遺族1人 年240万円~330万円

ご遺族の人数に応じて異なる

特別遺族一時金

平成18年3月27日時点で年金の支給対象となるご遺族がいない場合に特別遺族一時金1200万円

申請の必要書類と提出先、申請期限

【必要書類】

特別遺族年金
  • 請求書
  • 死亡診断書、死体検案書または検視調書に記載してある事項についての法務局の発行する証明書
  • 戸籍謄本または抄本
  • 事実婚の場合、その事実を証明することができる書類
  • 請求人やご遺族が亡くなった被災労働者等の収入によって生計を維持していたことを証明する書類
  • 請求人やご遺族のうち、一定以上の障害の状態にあることにより特別遺族年金を受けることができるご遺族である者については、その者が死亡被災労働者の死亡の時から引き続きその障害の状態にあることを証明することができる医師または歯科医師の診断書その他の資料
  • 請求人およびご遺族のうち、請求人と生計を同じくしている者については、その事実を証明することができる書類
特別遺族一時金
  • 請求書
  • 事実上婚姻関係であったときは、その事実を証明することができる書類
  • 請求人が死亡被災労働者等の収入によって生計を維持していた者である場合は、生計を維持していたことを証明する書類
  • 特別遺族年金を受けることができる遺族がいないときにあっては、
    • ①死亡診断書、死体検案書、検視調書に記載してある事項についての法務局の発行する証明書のいずれか
    • ②請求人と亡くなった被災労働者との身分関係を証明することができる戸籍謄本または抄本
  • 特別遺族年金を受ける権利を有する者の権利が消滅した場合において、他に当該特別遺族年金を受けることができるご遺族がいない場合の特別遺族一時金の請求であるときは、上記②の書類

個別事情により、他の書類が必要となる場合があります。ベリーベスト法律事務所では、必要書類の収集サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

【申請書類の提出先】

労働基準監督署

被災労働者が所属していた事業場の所在地を管轄する労働基準監督署に提出します。

全国労働基準監督署の所在案内(厚生労働省)

【申請期限】

令和8年3月26日までに死亡した場合:令和14年3月27日まで

労災の遺族補償給付の請求権が時効(5年)で消滅した場合のみ請求できます。

ご相談料・調査料は無料です

タップする(押す)と電話がかかります

電話で相談する

まずはお気軽にお電話ください

0120-023-016

平日9:30〜21:00/土日祝日9:30〜18:00

「救済給付」石綿健康被害救済制度

アスベストにかかわる仕事をしていた方の家族や、石綿製品の製造工場などの近隣に住んでいた方など、自身の仕事に関係なくアスベストに関連する病気を発症した方は、労災保険の対象とはなりません。
「救済給付」は、労災保険の対象とならないアスベスト健康被害の被害者とそのご遺族に対して給付を行う制度です。

申請の流れ

救済給付申請の流れ
  1. 申請・請求
  2. 医学的事項に関して判定の申し出
  3. 意見聴取
  4. 意見
  5. 医学的事項の判定結果の通知
  6. 認定・給付

対象条件・疾病

【対象条件】

近隣住民、家族でのばく露など労災対象外のアスベスト被害者であり、対象疾病に罹患した人とそのご遺族

請求できるご遺族の優先順位

被害者がお亡くなりになった当時、生計を同じくしていた方に限ります

対象となるご遺族の中で、もっとも順位が上の方が請求可能です。

  1. 配偶者(事実婚を含む)
  2. 子ども
  3. 父母
  4. 祖父母
  5. 兄弟姉妹

【対象疾病】

  • 中皮腫
  • 石綿起因性肺がん
  • 著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺
  • 著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚

支給内容

救済給付の支給内容は、被害者ご本人が療養中に申請された場合と、申請手続きの途中で亡くなられた場合、または亡くなられた後にご遺族が申請された場合とで、異なります。

ご本人向け

医療費

申請時生存:健健康保険による給付額を控除した自己負担分支給

申請時死亡:なし

療養手当

申請時生存:一律月額10万3870円

申請時死亡:なし

ご遺族向け

葬祭料(特別遺族葬祭料)

19万9000円の一時金

遺族一時金

申請時生存:救済給付調整金

生存中に給付を受けた医療費と療養手当の合計が特別遺族弔慰金の280万円に満たない場合に、その差額をご遺族に支給

申請時死亡:特別遺族弔慰金280万円

申請の必要書類と提出先、申請期限

【必要書類】

被害者ご本人:
指定疾病で現在療養中の方

認定申請

  • 認定申請書
  • 戸籍の記載事項を確認できる書類(住民票の写しなど)

    住民票の写しは、個人番号(マイナンバー)が記載されていないもの。

  • 療養手当請求書
  • 指定疾病にかかっていることを証明できる医師の診断書(各判定様式)、その根拠となる医学的資料
  • 申請に係る疾病が「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」または「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」の場合、アスベストのばく露に関する申告書

医療費等の申請

【医療費】

  • 医療手帳を保険医療機関等の窓口に提示

【医療手帳が交付されるまでの間の医療費】

  • 医療費請求書
  • 受診等証明書

【療養手当】

  • 療養手当請求書

    認定申請書と同時に提出

認定済みの方のご遺族

葬祭料

  • 葬祭料請求書
  • 被認定者が指定疾病により死亡したことおよび死亡年月日を証明する書類
  • 被認定者の葬祭を行った方であることを証明する書類

救済給付調整金(給付された医療費・療養手当の合計が280万円に満たない場合)

  • 救済給付調整金請求書
  • 被認定者が指定疾病により死亡したこと、および死亡年月日を証明する書類
  • 請求者と被認定者の身分関係を証明する戸籍謄本または抄本、生計同一を証明する書類など
法施行前または
改正政令施行前に指定疾病により死亡された方(施行前死亡者)のご遺族

「中皮腫」または「肺がん」の場合、平成18(2006)年3月27日よりも前に亡くなった方

「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」または「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」の場合、平成22(2010)年7月1日よりも前に亡くなった方

特別遺族弔慰金・特別葬祭料

  • 特別遺族弔慰金または特別葬祭料請求書(施行前死亡者用)
  • 死亡診断書等を法務局に機構が照会することに関する同意書
  • 請求に係る疾病が肺がんの場合、その原因が石綿であることを証明する資料
  • 請求者と指定疾病で死亡した方の身分関係を証明できる戸籍謄本など
  • 生計を同じくしていたことを証明できる書類(住民票など)
法施行以後または
改正政令施行以後に認定申請をせずに指定疾病により死亡された方(未申請死亡者)のご遺族

「中皮腫」または「肺がん」の場合、平成18(2006)年3月27日以降、認定申請せずに亡くなった方

「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」または「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」の場合、平成22(2010)年7月1日以降、認定申請をせずに亡くなった方

特別遺族弔慰金・特別葬祭料

  • 特別遺族弔慰金・特別葬祭料請求書(未申請死亡者用)
  • 死亡診断書または死体検案書の写しなど
  • 指定疾病にかかっていたことを証明できる医師の診断書(各判定様式)、その根拠となる医学的資料
  • 請求に係る疾病が「著しい呼吸機能障害を伴う石綿肺」または「著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚」の場合、石綿のばく露に関する申告書
  • 請求者と指定疾病で死亡した方の身分関係を証明できる戸籍謄本など
  • 生計を同じくしていたことを証明できる書類(住民票など)
<引用・参考元>

独立行政法人環境再生保全機構「アスベストと健康被害 石綿による健康被害と救済給付の概要

個別事情により、他の書類が必要となる場合があります。ベリーベスト法律事務所では、必要書類の収集サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

【申請書類の提出先】

環境再生保全機構または
環境省地方環境事務所、保健所等

環境再生保全機構へ直接または郵送により提出します。または環境省地方環境事務所、保健所等を通じて提出することも可能です。

環境再生保全機構 環境省 地方環境事務所 厚生労働省 保健所所管区域案内

【申請期限】

医療費

医療費の支払いを行った日の翌日から2年以内

療養開始日から申請日の前日までの医療費は、申請日から2年以内

葬祭料

被認定者が亡くなられた日の翌日から2年以内

救済給付調整金

被認定者が亡くなられた日の翌日から2年以内

特別遺族弔慰金・
特別葬祭料

中皮腫、肺がん

平成18年3月26日以前に死亡:令和14年3月27日
平成18年3月27日~平成20年11月30日に死亡:令和15年12月1日
平成20年12月1日以降に死亡:死亡後25年以内

石綿肺、びまん性胸膜肥厚

平成22年6月30日以前に死亡:令和18年7月1日
平成22年7月1日以降に死亡:死亡後25年以内

ご相談料・調査料は無料です

タップする(押す)と電話がかかります

電話で相談する

まずはお気軽にお電話ください

0120-023-016

平日9:30〜21:00/土日祝日9:30〜18:00

「建設型アスベスト給付金」建設アスベスト給付金法

建設型アスベスト給付金は、建設現場でアスベスト(石綿)にさらされた作業により健康被害を受けた被災労働者やそのご遺族に対して、国が支給する給付金制度です。

申請の流れ

建設型アスベスト給付金 申請の流れ
  1. 給付金の請求
  2. 審査を求める
  3. 審査結果通知
  4. 認定結果通知
  5. 給付金の支給

対象条件・疾病

【対象条件】

対象期間において、解体、吹き付け、配管工事など、アスベストにばく露する建設業務に従事することにより、アスベスト関連疾病にかかった被災労働者・一人親方・中小事業主(家族従事者等を含む)とそのご遺族

期間・業務

期間:昭和47年10月1日~昭和50年9月30日
業務:アスベストの吹き付け作業に係る建設業務


期間:昭和50年10月1日~平成16年9月30日
業務:断熱工事、配管工事等など、一定の屋内作業場で行われた作業に係る建設業務

対象となる主な職種

大工、内装工、電工、吹付工、左官工、塗装工、タイル工、配管工、ダクト工、空調設備工、鉄骨工、溶接工、ブロック工、保温工、鳶工、墨出し工、型枠大工、解体工、はつり工、築炉工、エレベーター工、サッシ工、シャッター工、電気保安工、現場監督 など

請求できるご遺族の優先順位

対象となるご遺族の中で、もっとも順位が上の方が請求可能です。

  1. 配偶者(内縁、事実婚の方を含みます)
  2. 子ども
  3. 父母
  4. 祖父母
  5. 兄弟姉妹

【対象疾病】

  • 中皮腫
  • 肺がん
  • 石綿肺(じん肺管理区分が管理2~4であるもの、またはこれに相当するものに限る)
  • 著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚
  • 良性石綿胸水

支給内容

①石綿肺管理2で、じん肺法所定の合併症(※)のない方

550万円

②石綿肺管理2で、じん肺法所定の合併症のある方

700万円

③石綿肺管理3で、じん肺法所定の合併症のない方

800万円

④石綿肺管理3で、じん肺法所定の合併症のある方

950万円

⑤中皮腫、肺がん、著しい呼吸機能障害を伴うびまん性胸膜肥厚、
石綿肺管理4、良性石綿胸水である方

1150万円

⑥上記①③により死亡した方

1200万円

⑦上記②④⑤により死亡した方

1300万円

「じん肺法所定の合併症」は、肺結核、結核性胸膜炎、続発性気管支炎、続発性気管支拡張症、続発性気胸の5つの疾病です。

給付額は、特定石綿ばく露建設業務に従事した期間や喫煙習慣の有無(肺がんのみ)、同一事由での国や国以外の者(建材メーカーなど)から損害賠償等がされた、などの条件により、減額・調整されます。

申請の必要書類と提出先、申請期限

【必要書類】

必須書類
  • 請求書
  • 振り込みを希望する金融口座の通帳またはキャッシュカードの写し
  • 住民票の写し
  • 被害者の就業歴やアスベストばく露作業歴がわかる資料
  • 請求する区分のアスベスト関連疾病にり患していることを証明する資料

    請求する区分の疾病について、労災保険の遺族補償給付や石綿救済法の救済給付、特別遺族給付金の支給決定や認定を受けている場合は不要

請求者がご遺族の場合の
必須追加書類
  • 戸籍謄本
  • 死亡届の記載事項証明書

    労災保険の遺族補償給付や石綿救済法の救済給付、特別遺族給付金の支給決定や認定を受けている場合は不要

個別事情により、他の書類が必要となる場合があります。ベリーベスト法律事務所では、必要書類の収集サポートを行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

【申請書類の提出先】

厚生労働省

【申請期限】

原則

以下のいずれか遅い方の日から起算して20年

  • アスベスト関連疾患にかかった旨の医師の診断があった日
  • 石綿肺についてのじん肺管理区分の決定(管理2~4のみ)があった日
被災者がアスベスト
関連疾患により死亡した場合

死亡した日から起算して20年

関連コラム
ご相談料・調査料は無料です

タップする(押す)と電話がかかります

電話で相談する

まずはお気軽にお電話ください

0120-023-016

平日9:30〜21:00/土日祝日9:30〜18:00

アスベスト被害に関する給付金手続きは
ベリーベストにおまかせください

アスベスト給付金の申請には、医師の診断書や就業歴を証明する資料など、多くの書類が必要です。また、制度によって申請期限や対象条件が異なるため、適切な制度を選び、確実に申請を行うには専門的な知識が求められます。
少しでも不安がある方は、アスベスト被害に詳しい弁護士に相談しましょう。
ベリーベスト法律事務所のアスベスト専門チームは、数多くのアスベスト健康被害について、給付金申請だけでなく、勤務先企業や建材メーカーへの賠償金請求なども対応しています。
相談料・調査料は無料で承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

全国対応
遠方の方や外出が難しい方もまずはお電話ください

アスベスト健康被害に関する
賠償金・給付金のご相談はベリーベストにおまかせください。

ご相談は
無料です

ご相談ください

電話のみの相談も承っております。

外出が困難な方・体調が悪く外出を控えている方・遠方にお住まいの方も、まずはお気軽にご連絡ください。