司法試験合格後は、4年半の間、横浜綜合法律事務所で経験を積み、その後、修習期の近い仲間と一緒に横浜開港法律事務所という事務所を開設しました。いわゆる街弁として、個人のお客さまの法律問題や中小企業の皆さまの困りごとを解決するといった仕事をしてまいりました。
政治家という仕事については、父が政治家だったということもあり、プライベートも関係なく政治活動をする姿を間近で見ていたため、当初はできる限りやりたくないと思っていたのです。
しかし、弁護士としてキャリアを積み重ね、依頼者の皆さまのいろいろな人生の場面に触れさせていただく中で、トラブルが発生してマイナスの状態から対処するだけでなく、ゼロから何かを作り上げて皆さまの暮らしを良くする仕事がしてみたいという気持ちが芽生えました。政治によって、昔は臭いドブ川だった場所が、今は綺麗な遊歩道になって子どもたちが平和に安全に遊ぶことができている。父が携わったこうした功績を客観的に見ることができるようになったとき、政治の意義を実感したのです。
そう思うようになった頃と、父がそろそろ政治家を引退するというタイミングが重なり、選挙に出させていただくことになりました。
議員活動と事務所運営を並行して4年、5年と経つ中で、どちらにも100%の力を発揮することは、正直なところ少し大変さが出てきていました。
そのことを大学同期だったベリーベストの代表3人に相談をしたところ、「うちの事務所では多様な働き方ができる」とお誘いいただき、それがきっかけでベリーベストに入所することになりました。
入所して痛烈に感じているのは、ベリーベストの事務所経営は、壮大な社会実験に近いということです。
全国最多の拠点数※で、個人のお客さまや企業に向けて幅広くリーガルサービスを行き渡らせているという点において、日本の司法の歴史で初めての取り組みを行っているといえます。
さらに、規模が拡大するだけではなく、その業務内容やクオリティーも日々成長しており、私自身も大きな刺激を受けながら仕事ができる。それが当事務所の特徴であり、私の感じているメリットです。
※2025年8月現在
現在は、私が対応した方がスムーズな案件に集中して対応しています。
ベリーベストの規模拡大に伴い、全国の政党や政治家の方からのご相談が増えており、そういった案件について、代表から、直接指示を受けて対応しています。政治にまつわる案件は、有権者、同僚議員、行政職員など多数のステークホルダーが関わる特殊な分野です。法律的なアプローチだけでは解決が困難な場合も多いため、現職政治家としての経験を生かし、関係者の立場を理解した上で問題解決に取り組んでいます。
さらに、ベリーベストグループが携わっているWTC(ワールドトレードセンター)の運営についても一部担当しています。
WTCは、過去にアメリカの同時多発テロという悲しい事件で有名になりましたが、実は世界的なビジネスネットワークの名称です。当事務所の代表がご縁をいただき、ワールドトレードセンター東京・大阪としてビジネスマッチングをサポートしています。
一番のメインとなる活動は、日本の100年企業と呼ばれる老舗企業の支援です。優れた技術や製品を持ちながら、個々では世界発信が困難な企業を、WTCが繋ぐことで世界に発信していくお手伝いをしています。
私の役割としては、全国の議員ネットワークなどの人脈を通じて、各地域の老舗企業や行政との橋渡しを行うことで、WTC活動の拡大に貢献しています。
二つの仕事をさせていただいているということもあり、やはり時間的には厳しい部分もあります。特に議員活動は土日祝日が関係ない仕事なので、どうバランスを取るかを日々模索しているところです。
会期中は、朝から晩まで議会にいることもありますし、議会がないときでも、地元の皆さまの困りごとや陳情があれば駆けつける必要があります。
こういった事情を事務所には理解いただいており、非常にありがたく思っています。
弁護士としては、自分の立場で事務所にどう貢献できるかを考え、政治家関連の案件対応のほか、リクルート活動への参加もしています。
最近の例では、議員提案による「横浜市こども・子育て基本条例」の制定に携わりました。
この条例は、横浜市の事業で子どもが関わる場合には子どもの意見を聞いて反映させる「子どもの意見表明権」などを定めたもので、草案段階から関わらせていただきました。
弁護士は通常、既存の法律をどう解釈し活用するかを考えますが、今回は議員提案条例という形で法律を作る側に回ることができ、本当に有意義な機会でした。
法律的な知見を生かしながら、行政職員や他の議員、さまざまな考えを持った党派・グループの意見を集約して一つの条例として形にしていく過程は、弁護士としてのキャリアが政治活動に最も生かされた経験だと思います。
政治家として、引き続き子どもの問題を中心に取り組んでいきます。特に注力しているのは子どもの虐待防止と自殺防止です。
虐待問題は家庭という密室で起こり、子どもに責任はありません。どんなにひどい扱いを受けても子どもは親を憎むことができず、虐待で亡くなる子も最後まで親を嫌いになっていない。そこが本当に切なく、何とかしたいと思っています。
また、日本全体の自殺者数は過去最少レベルですが、子どもの自殺は過去最高※という深刻な状況です。
いじめの問題も含め、そうした取り組みができるのは行政や政治の力が大きいため、しっかりと発信していきたいと考えています。つらい話を聞くことも多いですが、1人でも2人でも助けられるきっかけになればと思い活動しています。
弁護士としては、ベリーベストの全国ネットワークをさらに生かせるようにしたいと考えています。
私は各地の議員と連携を取りながら仕事をしているので、そうした議員が関わる企業や支援者と事務所を結びつけることで、より地域に密着したリーガルサービスを提供できないかと構想しています。これまでネット中心だったお客さまを、より地域密着型にシフトさせる新たなフェーズを目指し、自身の人脈や経験を活用していきたいと思います。
※厚生労働省「令和6年警察庁の自殺統計に基づく自殺者数の推移等」
専門性を突き詰めたい方、事件処理に注力したい方には本当に向いている事務所だと思います。
小規模な事務所では、事件を処理する以前にお客さまからの相談獲得のための営業活動に多くの時間とエネルギーを使います。それよりも弁護士としての専門性を極めたい、事件処理に集中したいという方には、ベリーベストの方が適しています。
事務所がしっかりとマーケティングや営業活動をし、これだけ多くの事件を継続して経験できるところはなかなかありません。弁護士としてプレーヤーの部分に注力できる環境が整っています。
また、ベリーベストの取り組みは社会実験に近いと前述したとおり、司法における大規模なチャレンジに参画したいという方にもおすすめです。全国ネットワークを通じて、多様で社会的意義の大きな案件に携わることができるのも、ベリーベストならではの魅力です。
この取り組みに成長段階で入ることは、自分自身も成長でき、やりたいことを実現できるチャンスになると思います。
もちろん、政治家と弁護士の二足の草鞋を履く、といった働き方ができるのも当事務所の大きな魅力です。政治活動に興味がある方がいらっしゃれば応援したいと代表とも話をしています。
私は長年個人事務所を構えて、外側からベリーベストを見ていた立場です。正直、周囲からはさまざまな話を聞いていましたし、「個人事務所とは違う、もっと会社的な組織なのかな」という印象を持っていました。
しかし実際に入所してみると、意欲のある人には事業立ち上げの機会を与え、私のようなイレギュラーなキャリアも事務所の力として活用するという、非常にダイナミックで柔軟性のある事務所だと分かりました。
全国規模の拠点展開は非常に特徴的で、まだ成長段階にあるため、今が一番おもしろいタイミングだと思います。
いろいろな事務所があり、それぞれに個性がありますので、よく検討していただいた上で、ぜひベリーベストも選択肢の一つに入れてください。皆さまにお会いする機会があれば、事務所の魅力や可能性について直接お話しできればと思います。ぜひエントリーをお待ちしております。