履行遅滞とは、債務の履行ができるのに、履行期を過ぎても債務の履行をしないことをいいます。履行遅滞は、債務不履行の一種ですので、債権者は、債務者に対して以下のような請求をすることができます。
●履行請求
●損害賠償請求
●契約解除
建築分野では、注文住宅の建築工事に遅れが生じて、引き渡し予定日までに工事が完了せず引き渡しができない状態が、履行遅滞の代表的なケースです。このような場合、施主は、施工会社に対して、引き渡しが遅れたことによる損害(契約で損害賠償の額が予定されているときにはその額になります。定めがなければ、仮住まいの家賃など実際に被った損害が損害賠償請求の対象になります。)を請求することができます。