若佐 一朗

時短勤務やコアタイム制度で、男女問わずワークライフバランスを実現

若佐 一朗Ichiro Wakasa
パートナー弁護士 / 51期
大阪オフィス, # 時短勤務
  • 所属や役職、業務内容はインタビュー当時のものです。
  • 2021年取材。
Q. 現在、どのような仕事をされているのか教えてください。

現在、北関西のエリアマネジャーとして、各オフィスの所長や弁護士からの相談を受けたり、案件の進捗確認をしたりしつつ、大阪オフィスで他の弁護士と同様に、離婚・労働・刑事・交通事故、あるいは顧問先からの法律相談に対応するなどの業務にあたっています。

Q. ベリーベストに入所する前はどのような仕事をされていましたか?
パートナー弁護士 若佐 一郎

弁護士になる前は、12年間ほど検事として任官し、検事7年目で妻と結婚、8年目からは大阪・大津・京都と関西圏で勤務させてもらっていました。ただ、検事は2年から3年おきに転勤があり、京都の次は遠くの地へ異動となるのではないかと思っていました。
妻も仕事をしていましたし、子どももまだ小さかったため、このままずっと転勤生活を続けるのは難しいだろうなということで、検事を退官したのが弁護士になったそもそものきっかけになります。
検事を退官したあと、最初は京都の町弁の事務所で4年半ほど勤務をして、そのあとベリーベスト法律事務所に移籍したという流れになります。

Q. ベリーベストに入所されたきっかけは?

いわゆる町弁のキャリアパスというのは、弁護士会の法律相談で事件を引き受けたり、あるいは社長の集まりに行き、顔を広げて顧問先を増やしたりしながら、できるだけ多くの事件を獲得し、いずれは独立して事務所を大きくしていくというのが一般的な流れかと思います。
ただ、私は検事の仕事を12年間続けてきましたので、いちから町弁としてやっていくには、他の人たちよりも12年分スタートラインが遅れているという状況にありました。またそういったキャリアプランで、どれだけの収入が得られるのかといった見通しも立っておりませんでしたので、町弁として独立するというキャリアプランは現実的になかなか描きにくかったというのもあります。

また、私にとっての財産・価値というのは、これまで培ってきた検事としての経験だろうと思いましたので、そういった部分を高く評価していただける、あるいは自分の経験を大きく生かせる場所がいいだろうと考えました。そんな時、ちょうどベリーベスト法律事務所のことを知りました。当時は検事出身の方もおらず、刑事事件をやりながら大きくなっている事務所でしたので、そこに自分が加われば検事の経験を大きく生かせるのではないかと思い、応募したのが入所のきっかけです。

Q. 時短勤務をはじめたきっかけを教えてください。
パートナー弁護士 若佐 一郎

時短勤務を始めたのは、2019年4月頃からでした。ちょうどその時、妻が大学教員の職を得まして、毎週金曜日に職員会議などがあり、毎週遅くなることが分かりました。子どもも小学校に入ったばかりでしたので、妻が遅くなる金曜日は私が早く帰宅して子どものお世話をしよう、という夫婦間の話し合いのもと決まりました。

時短勤務を希望し、代表にメールを送ったらすぐに快諾いただきました。

Q. 時短勤務をはじめたことで得られたことや変化はありますか?

毎週金曜日は早く帰れる分、他の日の帰りが遅くなっても、家族に理解を得られやすくなりました。もちろん、平日の子どもの暮らしぶりや様子を知ることができましたし、子どもを通じて、仕事をしているだけではない自分の一面を見つけることができたのも、自分の気持ちの幅が広がったかなと感じています。

また、これまで平日の夜にする家事や育児を妻に任せきりでしたので、少しだけ家事や育児を分担できるようになりましたし、週一日だけでも妻が時間を気にせず仕事をできるということで、妻の喜ぶ姿が見られたことも、時短勤務を始めて良かった点のひとつだと思います。

Q. 時短勤務でなにか苦労していることや、大変だと感じたエピソードがあれば教えてください。
パートナー弁護士 若佐 一郎

私自身は、正直ないですね。世の中には、普通に働いて家事・育児されている方も多くいらっしゃいますので、週一日でそんな大変だと言っていたら、罰が当たってしまいます……。

Q. 周囲に時短勤務をしている男性弁護士は多いですか?

あまり聞いたことがないですね。女性は育児・出産などをきっかけに時短勤務をするケースがいくつもありますが、男性だとなかなか珍しいかもしれません。 独立してやっている方は、自分で始まりや終わりの時間を調節するというのは可能かと思います。

ただ、家庭の事情などで時短勤務をしたいという方は潜在的にいるかと思います。法律事務所で、こうした時短勤務制度というのはあまり聞いたことがないので、その場合は自分の仕事の裁量で調整する必要があるかもしれません。しかし、自分の仕事の裁量で「この日は早く帰る」など回していけるうちはいいのですが、それでは結局周りに気を遣うことになりそうですよね。時短勤務やコアタイム制度などで「この日のこの時間に帰る」というのを明確に宣言した方が、自分の仕事の裁量としてコントロールするより、気兼ねなく帰りやすいというのはあると思います。

Q. ベリーベストは男性が時短勤務を取得することに理解を得られやすい環境ですか?

はい、そう思います。関西エリアですと、何名か女性で時短勤務の方がいますし、時短勤務でなくても、家庭の事情などで定時ぴったりに帰宅する弁護士もいます。
実際、私が時短勤務をする際には事務所に快諾していただきましたし、もし他の弁護士からそういう相談を受けた場合にも、男女問わずそれは快諾すると思います。

新人弁護士だと、面接時になかなか聞きづらい部分かと思いますが、希望する働き方があればまずはご相談いただければと思います。業界的に、面接などでこういった話を求職者側からすると、「やる気がないと思われるのでは……。」と思う方も多いはずですが、事務所としては優秀な方には長く働いていただきたいですし、多様な働き方を受け入れる柔軟な姿勢があります。もっと業界全体の雰囲気が変化すれば、より選択肢が広がりそうですよね。

Q. 入所当時と現在のベリーベストを比較して、印象の変化はありますか?

あまり変化は感じないですね。事務所の規模は大きくなりましたが、風通しのいい雰囲気は変わらずあります。また時短勤務をしたいと事務所に相談したときにも、すぐに対応してくれましたし、所員からの相談に対してのレスポンスの速さもあります。こうしたフットワークの軽さは、2016年に入所した当時と変わらないですね。

Q. 最後に、ベリーベストへ入所を考えている先生方へメッセージをお願いします。

働き方の一つの側面として、自分のやりたいことや希望する働き方などがあれば、ご自身から積極的に発信していただければと思います。それぞれ事情をお持ちの方はいらっしゃると思いますが、所員のそうした希望に対して、事務所は真摯に検討して答えてくれますので、多様性に富んだチームとして一緒に働いていけたらいいかなと思います。