中国人弁護士(律師)コラム

中国民事訴訟100問答(その8)

Q8:契約紛争の管轄につき、契約履行地は如何に確定しますか。

A8:「民訴法」第23条によると、契約紛争により提起する訴訟は、被告の住所地または契約履行地の人民法院が管轄します。実務上、契約の種類、中身等により契約履行地が異なります。売買契約を例として、契約履行地の確定方法は以下のとおりです。

  • 売買契約の契約履行地の確定
  • 契約において、履行地を明確に約定した場合、約定した履行地は契約履行地となります。
  • 契約において、履行地を明確に約定しなかったが、引渡場所を約定した場合、約定した引渡場所は契約履行地となります。
  • 履行地、引渡場所を約定しなかった場合、引渡方法により契約履行地が確定します。たとえば、引取方式の場合、貨物引取地が契約履行地となります。
  • 実際の履行地と契約で約定した引渡場所が異なる場合、実際の履行地が契約履行地となれます。

また、関係司法解釈によると、典型契約である加工請負契約の場合、加工行為地が契約履行地となり、賃貸借契約及びファイナンスリース契約の場合、賃貸借物の使用地が契約履行地となります。但し、契約において履行地につき別途約定がある場合を除外することに留意する必要があります。

注意点

契約紛争訴訟において、契約が実際に履行されず、契約において約定した履行地が双方当事者の住所地にもない場合、被告所在地の人民法院が管轄することになります。

重要関係司法解釈

「最高人民法院の『民事訴訟法』の適用の若干問題に関する意見」(1992年7月14日施行、法発[92]22号)第1章(管轄)