中国人弁護士(律師)コラム

中国民事訴訟100問答(その6)

Q6:「原告就被告」という言葉をよく聞きます。これはどういう意味でしょうか。

A6:「原告就被告」とは、民事訴訟について、被告の住所地の人民法院が管轄するという普通裁判籍のことです。「民訴法」第2章第2節(地域管轄)及び関係司法解釈において規定されています。

一般地域管轄(普通裁判籍)

  • 公民に対して提起する民事訴訟は、被告の住所地の人民法院が管轄します(債権者が支払命令を申し立てる場合、債務者の住所地の基層人民法院が管轄します。)。被告の住所地と経常居住地が異なる場合、経常居住地の人民法院が管轄します。
  • 法人その他の組織に対して提起する民事訴訟は、被告住所地の人民法院が管轄します。
  • 同一訴訟の複数の被告の住所地・経常居住地が2つ以上の人民法院の管轄区に属する場合、当該各人民法院は、すべて管轄権を有します。

例外として、①中国領域内に居住していない人に対して身分関係に関する訴訟を提起する場合、②行方不明者または失踪が宣告された物に対して身分関係に関する訴訟を提起する場合、③強制教育措置が取られている人に対して起訴する場合、④拘禁中の者に対して起訴する場合、⑤扶養費、養育費請求事件の複数の被告の住所地が同一管轄区に属さない場合、⑥夫婦の一方が住所地を離れてから1年以上で、もう一方が離婚訴訟を提起する場合、原告の住所地の人民法院が管轄します。

注意点

公民の住所地は、公民の戸籍所在地を指し、公民の経常居住地は、公民が住所地を離れてから起訴時まで1年以上連続して住んでいる場所(入院の場合を除く)となります。法人その他の組織の住所地は、法人その他の組織の主要事務所の所在地を指し、主要事務所の所在地を確定できない場合、法人その他の組織の登録地または登記地となります。

重要関係司法解釈

「最高人民法院の『中華人民共和国民事訴訟法』の適用に関する解釈」(2015年2月4日施行、法釈[2015]5号)第1章(管轄)